ブラックホールという言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
極めて高い密度と強力な重力を持つ天体であり、その重力は光さえも逃れることができないほどです。
このブラックホールの中心からある一定の距離の境界線を、物理学の用語で「事象の地平線(イベント・ホライズン)」と呼びます。
この境界線を一度でも越えて内側に入ってしまうと、どれほど強力なロケットエンジンを使っても、光の速さで移動したとしても、二度と戻ってくることはできません。事象の地平線の内側から放たれた光は外に届かないため、私たちにはその境界線の向こう側で何が起きているのかを観測することすら絶対に不可能なのです。
近年、国際的な電波望遠鏡ネットワーク「イベント・ホライズン・テレスコープ」によって、人類は初めてブラックホールの輪郭を撮影することに成功しました。
これは、宇宙の最もミステリアスな境界線に人類が一歩近づいた歴史的な偉業と言えるでしょう。
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